むし歯の治療

むし歯に気づいたらできるだけ早く治療しましょう

むし歯に気づいたらできるだけ早く治療しましょう

むし歯は身近なお口のトラブルで、日本の成人のほとんどが発症した経験があるといわれるほどポピュラーです。むし歯にかかったときにはできるだけ早く治療することが大切です。「冷たいものがしみる」「歯が痛む」などに気づいたときにはお早めに福岡市東区・千早地区の歯医者で、JR香椎駅・西鉄香椎駅から徒歩3分の「まこと歯科・矯正歯科」にご相談ください。

歯が痛いときにはすでに進行しています

歯が痛いときにはすでに進行しています

「歯が痛くなったら、歯科医院で治療すれば大丈夫」と思っていませんか? むし歯の初期段階は自覚症状があらわれませんので、「歯が痛くなったとき」にはすでにかなり進行しています。また、むし歯治療で進行は止められますが、残念ながら元の天然歯には戻せません。細菌の汚染によって健康な歯質が溶けてしまうだけでなく、治療によっても少なからずダメージを受けて、歯の健康はどんどんと損なわれてしまいます。

むし歯はなぜ早期発見・早期治療が大切なのでしょうか?

むし歯は放っておくとどんどん悪化します。歯の表面はバリアの役割があるエナメル質で覆われていますので、むし歯の進行は比較的遅めです。しかしいったんバリアを突破して内部の象牙質にまで汚染が広がると進行が速まり、その内側の歯の神経に達しやすく、激しく痛みます。悪化すればするほど治療が大がかりになり、複雑になりますので、むし歯はできるだけ早く治療することが大切なのです。早期のむし歯であれば、治療のための通院回数が少なく、治療期間も短く、治療費も比較的安価です。

症状から歯の状態がだいたいわかります

冷たいものがしみる 比較的早い段階で、比較的小さなむし歯の可能性があります。歯ぐきが下がっているときには歯根部分がしみることもあります。
甘いものがしみる 比較的進行したむし歯です。早めに治療を受けましょう。
ズキズキ痛む 歯の内部の神経にまでむし歯の汚染が進んでいる可能性があります。できるだけ早く治療しましょう。歯ぐきの炎症の場合は歯周病が疑われます。
咬むと痛む 歯の根の周辺にむし歯の炎症が発生しているかもしれません。歯周病も心配ですので、早めに治療しましょう。
歯ぐきが腫れる 歯の根の先端に膿がたまっている「根尖病巣」があるかもしれません。歯周病の炎症の可能性もあります。
顔が腫れる 根尖病巣の可能や急性の歯ぐきの炎症かもしれません。発熱をともなうケースもありますので早めに治療しましょう。

むし歯と治療

むし歯の原因

むし歯の発症、進行には4つの要因が絡んでいます。直接の原因は歯垢(プラーク)の中に潜む「むし歯の原因菌」です。食べかすに含まれている糖分を分解して「酸」を生みだすので、お口の自浄作用がある唾液の分泌が少なく、「酸」への抵抗力が低い歯質は溶けやすいといえます。この歯を溶かしやすい口腔内環境が保たれる時間が長くなればなるほど、むし歯のリスクが高まるのです。

むし歯を放置してはいけません

ごく初期段階を除き、むし歯は自然治癒しません。放っておくとどんどん悪化して、やがては歯を失うことにつながります。それは歯を1本失うだけにとどまりません。むし歯は再発しやすいので、まわりの歯への汚染も心配です。また、歯はお口全体でバランスを取っていますので、むし歯などで歯を失うと、バランスがくずれ、まわりの歯に過度の負担をかける可能性が高まり、知らず知らずのうちにドミノ倒しのように歯を失うことさえあるのです。

むし歯の進行とおもな治療方法

【CO】
ごく初期のむし歯

【CO】ごく初期のむし歯
【症状】
歯を覆うエナメル質がわずかに溶けた状態です。歯の表面に斑点状の白濁や茶の着色が見られますが「痛み」などの自覚症状はありません。

【治療法】

  • 歯の汚れを落とすためのブラッシング指導
  • 歯のクリーニング
  • フッ素塗布での再石灰化
【C1】
エナメル質のむし歯

【C1】エナメル質のむし歯
【症状】
エナメル質がさらに溶けて黒ずみます。「冷たいもの」がしみることがあります。

【治療法】

  • 細菌に汚染された部分を除去してからレジン(歯科用プラスチック)などで補う
【C2】
象牙質のむし歯

【C2】象牙質のむし歯
【症状】
エナメル質の下の象牙質まで浸食されている状態です。冷たいものや甘いものがしみるようになり、痛むこともあります。

【治療法】

  • むし歯の原因菌に汚染された歯質を取り除き、詰めもので補う
【C3】
神経に達したむし歯

【C3】神経に達したむし歯
【症状】
歯の奥の神経にまで汚染が進んだ状態です。なにもしなくてもズキズキと痛みます。

【治療法】

  • 汚染された歯の神経を取り除く「根管治療」を行い、支台を立てて被せものを装着して歯の機能回復をはかる
【C4】
歯根に達したむし歯

【C4】歯根に達したむし歯
【症状】
歯の上の部分(歯冠)がほとんど溶けた状態です。神経が死んでしまうと痛みはいったんなくなりますが、歯根の先に膿がたまるとふたたび激しく痛みます。

【治療法】

  • ここまで悪化するとほとんどの場合抜歯が選択される
  • 抜歯後は、ブリッジ・入れ歯・インプラントなどの治療を選び歯の機能回復をはかる

PICK UP!むし歯治療におけるラバーダム防湿の有効性

ラバーダム防湿

唾液の中には非常に多くの細菌が繁殖しているため、唾液や浸出液が治療中に根の中に侵入してしまうと感染を広げて治療の治りを悪くしてしまいます。

ラバーダム防湿法とは、治療する歯のみをゴムのシートで隔離し唾液や浸出液などの細菌が入らない状態にして無菌処置を行うことができます。
特に、歯の神経が露出したり、歯に穴が開いたりした部分を保護するセメントとして、抗菌作用や生体親和性の高さなど従来のものよりも大変優れているMTAと併用することで、歯髄(神経)保存にも有効です。

また、子どものむし歯治療では器具の誤飲などを防ぐこともできます。

むし歯の予防につながる習慣

間食は時間と回数を決める

だらだら食べてお口の中が汚れている時間が長いと「酸性」の状態が長引き、むし歯にかかりやすくなりますので、お口の中がきれいな時間を長くしましょう。

よく咬んで食べましょう

唾液にはお口の自浄作用のはたらきがあります。よく咬むと唾液の分泌量が増えるので、むし歯予防に有効です。

寝る前のブラッシングを丁寧に

就寝時は唾液の分泌量が低下します。そのため、眠る前にお口の中の汚れをすっかり落とすことがむし歯や歯周病の予防につながります。

進行したむし歯を抜かないために「根管治療」

以前は、歯の神経にまで達した重度のむし歯は抜歯が選択されていました。しかし、歯はできるだけ残すのが基本です。そこで抜歯を避けるために「根管治療」を行います。

「根管治療」とは、歯の中の神経や血管が入っている「根管」の内部から汚染物質を取り除き、洗浄・消毒してきれいにしてから、細菌が入らないようにすき間なく薬剤を詰めて密閉する処置です。根管はとても細く、複雑な形状をしていますが、根管をすっかりきれいにしてから密閉しないとむし歯が再発するので、丁寧で精度の高い処置が求められます。当院では歯を残すための根管治療にも対応していますので、重度のむし歯でも歯を諦めずに、まずはご相談ください。

PICK UP!根管治療でもラバーダム防湿で安全安心な治療を

根管治療でもラバーダム防湿で安全安心な治療を

根管治療では歯の根の中を可能な限り無菌状態にすることが大切です。
ラバーダムを使用する場合と使用しない場合では根管治療の成功率に大きな差がありますが、当院では根管治療時に極力ラバーダムを使用することで、安全で安心できる治療を目指しています。(患者さんの状態により使用できない場合もあります)

また、根管治療後に被せ物を作るために「ファイバーコア」を入れる必要があり、その際にもラバーダム防湿はとても有効に働きます。

ダイレクトボンディング

抜歯即時インプラント

抜歯即時インプラント

抜歯即時インプラント

ダイレクトボンディングとは、さまざまな種類の審美修復用プラスチックを歯に直接盛り付けていき、歯の審美性や機能性を回復する治療法です。

ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングとは、さまざまな色調や透明感の審美修復用プラスチックを歯に直接盛り付けることで、天然歯のような自然な美しさを再現する治療法です。天然歯はエナメル質・象牙質・歯髄の3層で構成されており、それぞれ異なる透明感や色調を持ちます。ダイレクトボンディングなら多数の色調の素材を順番に盛り付けることで、このような複雑な質感も再現できます。また、通常の被せ物・詰め物と比較して、歯を削る量が少なく済むのも特徴です。

ダイレクトボンディングのメリット
歯を削る量が少ない 一般的な被せ物・詰め物治療と比べて歯を削る量が少なく、歯への負担を軽減できます。
自然な美しさを再現できる 幅広い色調・透明感を持つプラスチックを盛り付けることで、自然な美しさを再現できます。
治療期間を短縮できる 歯に直接プラスチックを盛り付けるため、歯型の採取や補修物の作成などが不要になり、治療期間を短縮できます。
治療費を比較的抑えられる セラミック治療や矯正治療と比べて、治療費を抑えることができます。
変色に強い 保険適用のプラスチックと比べて変色に強く、キレイな状態が長続きします。
補修がしやすい 部分的な補修が可能なため、治療部位が欠けたり変色したりした場合も安心です。
ダイレクトボンディングの適応例

※表は左右にスクロールして確認することができます。

むし歯治療の詰め物 すきっ歯
むし歯治療後の歯も、ダイレクトボンディングなら自然な見た目に仕上がります。細かな処置が可能なため、歯の根元のむし歯にも効果的です。 ダイレクトボンディングによって歯の形状を整えることで、気になるすきっ歯を改善できます。特に、前歯の歯と歯の間のすき間が気になる方におすすめです。
ホワイトスポット ブラックトライアングル
歯の表面にできる白い斑点を「ホワイトスポット」といいます。ホワイトスポットを削り、ダイレクトボンディングを行なうことで自然な見た目に修復できます。 歯と歯の間に三角形のすき間ができることを「ブラックトライアングル」といいます。このすき間に歯科用プラスチックを盛り付けることで、歯の審美性を回復させることができます。
欠けた前歯の修復 前歯の形態改善
事故や転倒などで歯が欠けてしまった場合も、欠けたことがわからないほど自然な見た目に仕上がります。 生まれつき小さかったり、歯ぎしりなどですり減ったりした前歯もダイレクトボンディングで修復できます。歯の状態によっては、セラミックの被せ物で対応する場合もあります。
不適合な詰め物の改善
過去の治療で入れた詰め物・被せ物などが変色してしまった場合も、コンポジットレジンで改善することができます。

症例はこちら

神経を守るMTA覆髄治療(歯髄保存治療)

MTA

歯髄近くまで進行した重度のむし歯では、歯髄が刺激を受けて炎症を起こしやすいので、歯髄を保護する処置が必要です。神経(歯髄)が露出している場合、特に虫歯の抜歯の際には、通常、水酸化カルシウムで歯髄を直接覆髄法にて保護・保存しようとしますが、成功率はそれほど高くないため、結果的に神経を取り除く処置(抜髄)が必要になることが多くあります。

MTA(歯髄保存治療)とはMineral Trioxide Aggregateの略で、ケイ酸カルシウム系の材料を使った歯髄治療で、従来の水酸化カルシウム系セメント治療に比べ、神経を保存する(歯髄を保存する)確率が高い治療法です。MTAで歯髄を治療する場合、歯髄に最適な材料を使用することはもちろん、むし歯の取り方など治療過程も重要です。歯髄に近い深いむし歯を治療する場合、歯髄を刺激しないようにむし歯を除去する必要があります

MTA

露髄時 MTAセメントによる直接覆髄

健康な歯質を削らずにむし歯だけを除去し、むし歯検知液を使ってむし歯だけを染め出し、除去することができます。露出した歯髄の感染を防ぐため、治療部位をゴム充填で隔離し、MTAによる適切な歯髄治療(pulp-preserving treatment)を行います。「神経を守る」「神経を残す」MTA歯髄治療は、感染していない歯髄など適応症は限られますが、歯の寿命を延ばすことができる「ミニマル・インターベンション(MI)」治療といえます。

歯髄を温存するメリット
根管治療を避けられる MTAを行うことで、治療が困難な根管治療を回避できる可能性があります。
健全な組織を温存できる 根管治療の際に、むし歯に侵されていない健全な歯を削る場合がありますが、MTAを行うことで根管治療を回避し、歯の切削を最小限に抑えることができます。
歯の寿命が延びる可能性がある MTAを行うことで治療後の歯の健康に寄与し、歯の寿命を延ばすことができます。
生涯でかかる治療費用を抑制できる 歯髄を保存することで、抜髄処置(根管治療)の費用、ファイバーロッドなどの土台の費用、セラミッククラウンなどの高価な冠の費用が不要になります。
歯の一生に渡って発生するこれらの処置の費用を回避することができます。
治療上の注意点
適応症が限られている MTAによる覆髄処置は非感染生活歯髄が適応症です。何もしなくてもズキズキ痛む(自発痛)、温かいものに触れると痛むなど、炎症や感染を起こしている歯髄は適応外です。冷たいものが少ししみる程度のむし歯は適応症となりますが、MTA治療の適応症かどうかは、むし歯を直接診て判断する必要があります。
歯髄を保存できない場合がある 歯髄を保存できない場合がある
MTAによる歯髄の治療では、従来の方法よりも高い確率で歯髄を保存することができますが、歯の状態によっては、治療後に歯髄が炎症を起こして除去しなければならない場合があります。MTA治療の予後については、診断時や治療時の歯の状態を確認した上で、その都度詳しくご説明します。
治療直後は歯がしみる場合がある 歯髄の治療直後は処置時の刺激により、一時的に歯が知覚過敏になったり、冷たいものなどを食べるとしみたり痛んだりする場合があります。これらの症状は、通常、歯髄が回復するにつれて軽減または消失します。
保険適用外の治療である MTA覆髄治療(歯髄保存治療)は、保険適用外の治療です。

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むし歯治療Q&A

Qむし歯はどんな病気ですか?
Aむし歯は細菌による感染症です。歯垢(プラーク)に含まれるむし歯の原因菌が糖分を取り込み、「酸」をつくり、それが歯を溶かすのです。ごく初期の段階を除いて自然治癒しませんので、早い段階での治療が大切です。
Qむし歯治療に何度も通院しなければなりませんか?
A一般的なむし歯治療は、1回から2回の通院で治療が完了します。ただし歯の神経にまで達した重度のむし歯の「根管治療」は根管内部の細菌を除去して密閉しなければならないのでたくさんの通院が必要です。
Qレントゲン撮影は、健康に影響がありますか?
Aレントゲン撮影で浴びる放射線量は、日常生活の中で自然界から浴びる放射線量よりもかなり少ない量ですので心配はいりませんし、それほどの影響はありません。
それでも浴びる放射線量はできるだけ抑えることが大切ですので、当院ではより放射線量の少ないデジタルレントゲンを導入しています。