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  • 2024.09.02

口臭に対する治療

口臭に対する治療

皆様、こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。

今回のブログのテーマは、口臭に対する治療をご紹介致します。

お口の中に原因がある口臭は、基本的に細菌の増殖、そしてそれらが放つ悪臭物質が原因であることがほとんどです。

その為、口臭治療で最も重要なのは、歯磨きです。ただし、歯磨きだけで解決しないことも多くあります。

それは、細菌の塊であるデンタルプラークは、歯の周囲以外にも口腔内には存在するからです。また歯に不良な修復物や補綴物が装着されている場合や入れ歯やブリッジなどが装着されている場合、補助器具などを用いいてもなかなか綺麗に歯を磨けないこともあります。

以下にそれらの解決法をご紹介致します。

①舌ブラシ

舌の表面には、舌苔という苔のようなものが付着しています。この舌苔の量が多くなると口臭の原因となります。この舌苔は、拭うと除去できますので、清掃することで口臭を軽減できます。しかし通常の歯ブラシで磨いてしますと舌表面が傷ついてしまうため、専用の舌ぶらしやガーゼなどを用いて優しく丁寧に清掃してあげる必要があります。

SHIKIEN社のホームページから抜粋

②不良補綴物を精密な補綴物に

以上の写真を見ていただいて、お分かりになっていただけると思いますが、銀歯の下は、大きな虫歯ができていることが多くあります。これは、不適合な詰め物や被せ物が装着されることで歯とその修復物との間に段差を生じつことになり、歯磨きをしているつもりでも磨けずに終わるためこのようなことになってしまうのです。結果として口臭の原因となります。

解決法

精密な補綴物を装着する。

丁寧に歯を削り、形を整え、綺麗な型をとることで、精密な被せ物ができます。

適合の良い被せ物をすることで、歯と被せ物との間の段差を可及的に小さくすることができます。それにより磨きやすくすることでプラークの沈着を減らすことに繋がり口臭を減らすことに繋がります。またセラミックは銀歯に比べプラークが沈着しにくいのも最大の利点です。

③義歯やブリッジからインプラントへ

義歯は、取り外しができるため一見磨きやすいように感じられる方も多いかと思いますが、実は、義歯の金具がかかる歯は非常に磨き残しが多く、口臭の原因になる可能性があります。以下に義歯と不良補綴物をインプラントとセラミックにて治療した症例をご紹介致します。

治療前

治療後

銀歯とセラミックの違いは、単なる色の違いではありません。セラミックはプラークの沈着が少なく、また精密に作られているため、口臭を減らすことに繋がります。

口臭(口のにおい)には、さまざまな原因があります。以下に主な原因を詳しく説明します。

1. 口腔内の原因

  • 歯周病: 歯茎が炎症を起こす歯周病は、口臭の主要な原因の一つです。歯周ポケットに細菌が溜まり、それが悪臭を放つ物質を生成します。
  • 不良補綴物・修復物:詰め物や被せ物、ブリッジや入れ歯などは、プラークが付着しやすく、また綺麗に磨くことが難しいため口臭を引き起こす可能性があります。
  • 舌苔(ぜったい): 舌の表面に溜まる白っぽい物質で、細菌や食べかすが混じり合ったものです。これが腐敗して口臭を引き起こします。
  • 虫歯: 虫歯が進行すると、歯の内部で細菌が繁殖し、悪臭を伴うことがあります。特に、根管治療が必要な深い虫歯は、強い口臭を発することがあります。
  • 口内乾燥(ドライマウス): 唾液は口腔内の洗浄作用がありますが、唾液の分泌が減少すると、細菌が増殖しやすくなり、口臭の原因となります。口内が乾燥する原因には、薬の副作用やストレス、加齢などが含まれます。

2. 食べ物や飲み物

  • 強いにおいのある食べ物: ニンニク、玉ねぎ、スパイスなどは、体内で消化された後に血液に吸収され、最終的に肺を通じて息として排出されます。これにより、長時間口臭が残ることがあります。
  • アルコールやカフェイン: これらは口内を乾燥させ、口臭を引き起こすことがあります。また、アルコールは体内で代謝される際に、においの元となる化合物を生成することもあります。

3. 全身的な原因

  • 胃腸の問題: 逆流性食道炎や消化不良、胃潰瘍などがある場合、胃からのガスが口を通じて吐き出され、口臭の原因となることがあります。
  • 糖尿病: 糖尿病のコントロールが不十分な場合、ケトン体と呼ばれる物質が血中に増え、それが甘酸っぱいにおいの口臭を引き起こすことがあります(ケトン臭)。
  • 腎臓や肝臓の疾患: これらの臓器の機能が低下すると、体内で処理されるべき毒素が増え、その結果、口臭が発生することがあります。
  • 呼吸器系の感染症: 喉や鼻、副鼻腔の感染症、または慢性の扁桃炎などが原因で、悪臭のある分泌物が口腔に流れ込み、口臭を引き起こすことがあります。

4. 習慣や生活スタイル

  • 喫煙: 喫煙は口臭の大きな原因となります。タバコ自体のにおいだけでなく、喫煙による口腔内の乾燥や歯茎の損傷も口臭を悪化させます。
  • 不十分な口腔ケア: 歯磨きやフロスが不十分だと、歯間に食べかすや歯垢が残り、それが口臭の原因となります。

5. 心理的な要因

  • ストレスや緊張: 精神的なストレスや緊張は、唾液の分泌を抑制し、口内乾燥を引き起こして口臭を悪化させることがあります。

まとめ

もし口臭の原因がお口の中にあるとしたら、磨き残しが最大の原因です。口臭に悩まれている方はまず、歯科医院に受診し、歯磨きがきちんとできているかを確認する必要があります。

次に歯磨きがある程度できていてもなかなか口臭が消えない場合は、不良な修復物や補綴物が装着されている可能性があるため精密な補綴物に変え、汚れがつきにくく、磨きやすいものにすることで口臭を減らすことに繋がります。