- 2024.06.20
十分な説明と適切な治療を目指して
皆様、こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。
今回のブログのテーマは「十分な説明と適切な治療を目指して」です。
歯科医療に限らず、医療行為を行うにあたり、患者様へ説明をし同意を得る必要があります。
この説明するという行為は、なかなか難しい一面があります。医療者側はきちんと説明したつもりでいても、伝わっていないことが多々あります。さらに専門性が高い内容の場合、理解するのがそもそも難しいこともあります。
また歯科治療を適切に行うにあたり、当院では当たり前のようにしている治療の工夫などが、まだまだ一般的でない場合も多いのが現状です。
十分に説明し、適切な歯科治療を提供するには、それなりに時間が必要であるため、当院では1回あたりの診療時間を長くなり、治療期間も長くなる傾向にあります。
そこで今回当院で取り組んでいる説明や治療の工夫をご紹介することで、ご理解頂けたら幸いです。
説明を理解して頂きやすくする工夫
①口腔内カメラで撮影した写真で治療経過を記録
図1 虫歯治療の記録(銀歯を外す前から虫歯の状況などを記録します。)
図2 歯が破折している状況を記録した写真
他院で知らないうちに勝手に抜歯されたや神経を取られたとおっしゃる方も多くいらっしゃいます。それらの多くは、単なる説明不足によるものです。このような説明不足を解消するために図1、2のように治療中の写真を記録し、治療後に説明をするようにしています。言葉だけでは通じにくいことも視覚的に説明することで理解が深まります。
今までこのような丁寧に説明をしてもらったことはなかった。と言って下さる患者様もたくさんいらっしゃいます。
②一眼レフカメラで撮影した写真の記録
図3矯正治療前の口腔内写真
図4矯正治療後の口腔内写真
例えば図3、4のような矯正治療前後の写真があると、同じような歯並びの方が矯正治療を検討される際、治療後のイメージを掴めるようになります。
このように写真やアニメーションツールを用いることで、説明に対する理解が深まることがお分かりになっていただけるかと思います。
治療精度向上のための工夫
①ラバーダム防湿
根管治療、虫歯治療、セラミック修復物装着時などに用いる防湿方法です。ラバーダム防湿を行う目的を以下に記載します。
❶歯の内部への唾液中の細菌の侵入を防ぐため。
❷口腔内は湿潤状態にあるため、歯を口腔内から隔離し乾燥させることで、修復物や補綴物が安定して歯に接着する環境を確保するため。
根管治療時のラバーダム防湿の様子
セラミックセット時のラバーダム防湿の様子
ラバーダム防湿は、材料も手間もかかるため、導入している歯科医院は非常に少ないのが現状です。また患者様にとっても治療の間口を開けておかなければならないため大変な一面もあります。しかし根管治療はもちろん虫歯治療や補綴治療の専門医は、ラバーダム防湿の重要性を理解しておりますので使用する割合は高くなります。それほどラバーダム防湿を行うことの恩恵は非常に大きいと思います。
②拡大鏡や顕微鏡視野下での治療
図5顕微鏡を使用しながら治療している光景
図6拡大鏡(肉眼の8倍の大きさで歯を観察することができる)
歯科治療は、肉眼では限界があることが多く、当院では図5、6のような機器を用いて、拡大視野下で治療をするようにしております。拡大視野での治療は、良く見えてしまうため、治療時間が長くなりますが、より丁寧な施術が期待できます。
拡大鏡や顕微鏡は、導入費用が非常に大きいため、すべての歯科医院に備えてある器具ではありませんが、当院では、私だけではなく、衛生士スタッフも拡大鏡を使用しながら治療をしております。
今回は、当院の取り組みの一部をご紹介いたしました。説明、治療において患者様に理解していただけるようになるポイントは視覚化です。
百聞は一見にしかずです。
また適切な治療を行うにあたり、患者様のご理解とご協力があって初めて良質な歯科治療を提供することができます。
当院は、時間をかけてでもしっかりとした歯科治療を希望される方向きの歯科医院です。特に歯周病・インプラント・矯正治療など全体的な診査診断が必要な方は、当院までお気軽にお問い合わせください。