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  • 2024.12.21

「歯茎が下がってきた?歯肉退縮の原因と解決策を徹底解説!」

「歯茎が下がってきた?歯肉退縮の原因と解決策を徹底解説!」

歯茎が下がってきた?歯肉退縮の原因と解決策を徹底解説!

まこと歯科・矯正歯科の院長を務めております木村誠です。今回は、上記のテーマで記事を書きます。

「最近、歯が長く見える気がする」「冷たいものがしみるようになった」と感じたことはありませんか?それはもしかすると歯肉退縮が原因かもしれません。歯肉退縮は、歯茎が下がることで歯の根元が露出し、見た目だけでなく歯の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。この記事では、歯肉退縮の原因とその解決策をわかりやすく解説します。


歯肉退縮とは?

歯肉退縮(しにくたいしゅく)とは、歯を支える歯茎が後退し、歯の根元が露出してしまう状態を指します。健康な歯茎は歯をしっかりと包み込み、根元を保護する役割を果たしています。しかし、歯肉が下がると歯根がむき出しになり、次のような問題が発生します。

  • 知覚過敏:冷たい飲み物や酸っぱい食べ物がしみる。
  • 虫歯のリスク増加:歯根部分はエナメル質で保護されていないため、虫歯になりやすい。

歯茎が下がり歯根部が出てくると、虫歯になりやすく、また進行も早い。さらに虫歯治療も難しく再治療になることも多々ある。

  • 歯の見た目の変化:歯が長く見えるため、見た目の印象が変わる。

  • 歯周病の進行:歯茎が下がることで歯周病が進行しやすくなる。

歯肉退縮の原因

歯肉退縮の主な原因は次の通りです。

1. 歯磨きの力が強すぎる

硬い歯ブラシを使ったり、力を入れてゴシゴシ磨くことで歯茎を傷つけ、徐々に後退してしまうことがあります。これを「歯ブラシ外傷」と呼びます。

2. 歯周病

上記の写真は、歯周病の進行により歯の周囲の骨が吸収し、それに伴い歯茎も下がったものです。

歯周病は、歯茎に炎症を引き起こし、歯を支える骨や組織を破壊します。その結果、歯茎が下がる原因となります。

3. 加齢

年齢を重ねると、歯茎も徐々に後退することがあります。これは自然な現象ですが、適切なケアを怠ると進行が早まります。

4. 歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや強い食いしばりがあると、歯茎に過剰な力がかかり、歯肉退縮を引き起こすことがあります。

5. 不適切な歯科治療

適切でない詰め物や被せ物、矯正治療による影響で歯茎が下がる場合があります。

6. 口腔衛生の悪化

歯垢や歯石の蓄積によって歯茎に炎症が起き、歯肉退縮が進むことがあります。


歯肉退縮の解決策

歯肉退縮は進行を防ぐことが可能ですが、すでに下がってしまった歯茎を元に戻すには専門的な治療が必要です。以下に、具体的な予防法と治療法を紹介します。

1. 正しい歯磨き習慣を身につける

  • 普通の硬さの歯ブラシを使う:硬いブラシは歯茎を傷つけやすいため、普通の硬さのブラシを使用しましょう。

  • 適切な磨き方を実践する:歯と歯茎の境目を優しく小刻みに磨く「バス法」が効果的です。
  • フッ素入り歯磨き粉を使う:歯根部分を虫歯から守るため、フッ素入りの歯磨き粉を使用しましょう。

2. 定期的な歯科検診とクリーニング

歯垢や歯石の蓄積を防ぐため、定期的に歯科医院でクリーニングを受けましょう。専門家による診察で、早期の歯周病や歯肉退縮を発見できます。

3. ナイトガードの使用

歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、ナイトガードを装着することで歯や歯茎への負担を軽減できます。

4. 歯周病の治療

歯周病が原因の場合は、早急に治療が必要です。スケーリング(歯石除去)やルートプレーニングなど、歯科医院での処置が効果的です。ただし、一部の歯周病では、歯石取りと歯ブラシで歯茎が引き締まることで歯根が露出することもあります。しかしそれは、歯茎の炎症が強く腫れていることから起こるものであり、病的な状態です。歯茎が引き締まった状態が正常な状態です。

5. 歯肉移植手術(歯周形成外科)

治療前 歯茎が下がっている状態

治療後 根面被覆術という粘膜を移植する手術をすることで、歯茎下がりの改善を図ります。

重度の歯肉退縮がある場合、歯科医が患者自身の口蓋から組織を採取し、後退した歯茎を補う移植手術を行うことがあります。この治療法により、歯茎の見た目や機能が改善します。

6. 生活習慣の見直し

  • 喫煙を控える:喫煙は歯茎の血流を悪化させ、歯肉退縮を加速させます。
  • バランスの取れた食事:歯茎の健康を保つために、ビタミンCやカルシウムを豊富に含む食品を摂取しましょう。

歯肉退縮を予防するポイント

歯肉退縮を防ぐためには、日頃のケアが大切です。以下のポイントを意識しましょう。

  1. 適切なブラッシング:力を入れすぎず、歯茎を傷つけない磨き方を心掛けます。
  2. 定期的な歯科検診:最低でも年2回は歯科医院を訪れ、専門的なケアを受けましょう。
  3. 早期対応:歯茎が下がり始めたら早めに歯科医に相談し、進行を防ぐ治療を行います。

歯肉退縮でお悩みの方へ

歯肉退縮は見た目や健康面で不安を感じさせる問題ですが、早期に適切なケアを行うことで進行を防ぎ、健康な歯茎を保つことができます。「歯茎が下がったかも?」と感じたら、当院にご相談頂けますと幸いです。専門の診断と治療で、笑顔に自信を取り戻すことができます。

当院では、歯肉退縮に関する相談を随時受け付けております。歯茎に関するお悩みや不安を抱えている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!