- 2024.09.21
歯の形や色が気になる方へ(ラミネートベニア修復)
皆様こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。
今回は、歯の形や色が気になる方へ
必要最小限削るだけでできるラミネートベニアというセラミック修復の一つをご紹介致します。
①矮小歯(生まれつき小さい歯)
正面から向かって左上の2番目の上の前歯は、矮小歯と言って生まれつき歯の大きさが小さい状態です。審美的な問題を生じてしまうことがあることと、機能面でも問題を生じることがあります。
矯正治療を行なったあと、ラミネートベニアを装着した状態です。同一患者様とは想像がつかないかもしれませんが、本来の歯の形態に回復することで、このように変化させることができます。
②咬耗・摩耗した歯
上記の写真を見ていただきますと下の歯は、歯がすり減っており、形態が歪な形となっております。前歯は、顎の運動を適正に行う上で非常に重要な働きをしますが、このように形態が失われている場合、機能的な問題を生じてしまうことがあります。そのため、上記の患者様のように全体的に治療が必要な方は、携帯を回復してあげる必要があります。
下の前歯部はラミネートベニアによる修復を行なったことで、適正な歯の形を取り戻すことができました。これにより前歯がしっかりと機能するようになり、奥歯のインプラントを含めて口腔内全体が守られるようになります。
③軽度の歯列不正
黄色の矢印の部分に軽度の歯列不正を認めます。
ラミネート修復により歯列を整えることができました。これにより機能性の向上を図ることができました。
また上顎前歯なども軽度の歯列不正の場合、ラミネートベニアによる修復で審美性の改善ができることもあります。
④色の変更(テトラサイクリン歯などの変色歯の色調改善)
テトラサイクリンという抗生物質を歯が形成される時期に服用すると上記のような変色した歯になることがあります。
テトラサイクリンによる歯の変色は、通常のホワイトニングでは効果が限定的でさるため、ラミネートベニアでの修復で対応することがあります。
ラミネートベニアを行うことで歯の変色を改善することができました。
以下にラミネートベニアの適応症について詳しく説明致します。
ラミネートベニアの適応症
- 歯の変色
- ホワイトニングで改善できない変色
着色汚れや薬剤(テトラサイクリンなど)による変色、歯の内部からの変色(歯髄壊死や過去の治療によるもの)などが対象です。通常のホワイトニングでは効果が出にくい場合、ラミネートベニアで歯の色を美しく整えることができます。
- ホワイトニングで改善できない変色
- 歯の形態異常
- 先天的または後天的な歯の形状異常
先天的に歯が小さい、細長い、形が異常である場合、ラミネートベニアで審美的に整えることができます。また、摩耗や破損により歯の形が崩れた場合にも適用されます。
- 先天的または後天的な歯の形状異常
- 歯のすき間(正中離開など)
- 歯の間に隙間がある場合
前歯の隙間(正中離開)や軽度の歯列不正に対しても、ラミネートベニアは効果的です。矯正治療を行わずに短期間で隙間を埋めたり、歯並びを整えたりすることができます。
- 歯の間に隙間がある場合
- 歯の軽度の歯列不正
- 軽度の歯の不揃い
歯が軽く回転していたり、前後にずれていたりする場合、ラミネートベニアで整えることができます。ただし、重度の不正咬合には矯正治療が必要です。
- 軽度の歯の不揃い
- 摩耗した歯
- 歯のエナメル質が摩耗した場合
咬合や歯ぎしり、食いしばりなどで歯が摩耗したり、欠けたりしている場合にもラミネートベニアが適用されます。これにより、歯の形状と機能が回復され、審美性も向上します。
- 歯のエナメル質が摩耗した場合
- 修復後の審美的な問題
- 以前の治療による詰め物やクラウンの見た目が気になる場合
以前に行われた治療(詰め物やクラウン)が変色したり、見た目が不自然であったりする場合、ラミネートベニアを用いて審美的に改善することができます。
- 以前の治療による詰め物やクラウンの見た目が気になる場合
- 審美的に改善を希望する場合
- 自然な見た目や美しい笑顔を希望する場合
特に歯の形、サイズ、色に対する審美的な不満がある場合に、ラミネートベニアが適用されます。歯を少し削るか、または全く削らずに美しい歯に仕上げることができるため、多くの患者に人気があります。
- 自然な見た目や美しい笑顔を希望する場合
適応が難しい場合
ただし、以下のようなケースではラミネートベニアが適応されないことがあります:
- 重度の歯列不正:矯正治療が必要な場合。
- 咬み合わせの異常:深い咬み合わせや強い咬合力がある場合、ベニアが破損しやすい。
- 虫歯や歯周病が進行している場合:まず基礎的な治療が優先されます。
結論
ラミネートベニアは、歯の色、形、並びを審美的に改善するのに効果的で、特に前歯の治療に適しています。比較的少ない削合で自然な見た目を得られるため、審美歯科治療の一つとして多くの患者に選ばれています。ただし、適応外の場合や他の治療法が適しているケースもあるため、事前に歯科医と十分に相談することが重要です。