皆様、こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。

今回ご紹介するのは、叢生歯列（ガタガタ歯並び）の患者様に抜歯を行い矯正治療をした症例です。

今回は、上顎が舌側矯正治療、下顎が唇側矯正治療というハーフリンガルと呼ばれる方法で治療した症例です。

ハーフリンガル矯正（上顎が舌側矯正治療、下顎が唇側矯正治療）には、以下のような多くのメリットがあります：

1. 審美的メリット

• 見た目の改善: 上顎の装置が舌側にあるため、上の歯は装置が見えません。これにより、笑ったり話したりしても矯正装置が目立ちにくくなります。下顎は唇側矯正なので、矯正装置が見えるのは主に下の歯だけで、全体的な見た目が向上します。

2. 快適性

• 下顎の快適さ: 唇側矯正は装置が歯の外側についているため、舌への刺激が少なくなります。これにより、話すことや食事の際の違和感が軽減されます。

3. 発音への影響

• 発音の改善: 舌側矯正は舌に装置が触れるため、発音に影響を与えることがあります。ハーフリンガル矯正では、上顎のみが舌側矯正なので、発音への影響が最小限に抑えられます。

4. 口腔衛生の向上

• 清掃のしやすさ: 舌側矯正装置は歯の裏側にあるため、歯ブラシで清掃するのが難しいことがあります。しかし、下顎が唇側矯正装置であれば、歯の外側を清掃するのが比較的容易です。これにより、口腔内の衛生状態を維持しやすくなります。

5. 治療の効率性

• 矯正力の効果: 唇側矯正は歯の外側から力を加えるため、歯を動かす効率が良いことが多いです。下顎の歯は唇側矯正装置で効率よく動かすことができ、全体の治療期間が短縮されることがあります。

6. 咬合の管理

• 正しい咬合の実現: 上顎が舌側、下顎が唇側の矯正方法を組み合わせることで、全体的な咬合のバランスが取りやすくなります。これにより、治療後の噛み合わせが良好になります。

7. 費用のバランス

• コストの抑制: 完全な舌側矯正は費用が高くなる傾向があります。ハーフリンガル矯正では、上顎のみ舌側矯正を行うため、費用を抑えつつも審美性を向上させることができます。

結論

ハーフリンガル矯正は、審美性、快適性、発音への影響、口腔衛生、治療効率、咬合管理、費用の面で多くのメリットを提供します。この治療方法は、見た目を重視しつつも効果的に歯並びを改善したいと考える患者にとって、非常に有益な選択肢となります。