- 2024.04.22
奥歯の反対咬合を見えにくい装置(舌側矯正)で矯正治療した症例
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Before
治療前 正面
治療前 上顎
治療前 下顎
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After
治療後 正面
治療後 上顎
治療後 下顎
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Before
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After
患者 | 20代女性 |
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主訴・ニーズ | 歯並びを綺麗にしたい |
診断名・症状 | 上下叢生歯列 左側臼歯部交差咬合 |
抜歯部位 | 両側上下第1小臼歯 |
治療内容・治療費(自費診療) | 矯正精密検査 44,000円 便宜抜歯 11,000×4円 舌側矯正 1,100,000円 |
治療費総額 | 1,188,000円 |
治療期間 | 3年半 |
来院頻度 | 月1回程度 |
リスク・副作用 |
矯正歯科治療中に歯の動く痛みを生じることがあります 矯正歯科治療中に歯肉腫脹や歯肉退縮が起こることがあります 矯正歯科治療中に知覚過敏を生じることがあります 矯正歯科治療後に咬合変化が生じることがあります |
こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。
今回の症例は、奥歯が交叉(反対に)して咬合している患者様に矯正治療を行なった症例です。
治療前の正面からの口腔内写真です。右上犬歯(向かって左側の正面から3番目の歯)は、いわゆる八重歯の状態であり、下の歯ときちんと咬合していないのが分かります。また左上の側切歯(向かって正面から2番目の歯から奥歯にかけて上下の歯の前後的、水平的位置関係が反対になっております。また上下の正面のはの正中もずれていることから顎骨の変形も疑われます。
治療開始前の上顎咬合面。重度の叢生を認めます。
矯正治療開始。便宜抜歯後矯正装置を装着。
上顎 治療経過①
上顎 治療経過②
下顎 治療前
下顎 治療開始
下顎 治療経過①
下顎 治療経過②
治療後の口腔内写真です。重度の叢生もなくなり、上顎の両側の犬歯から犬歯までの前歯もしっかりと咬合していることがわかります。また術前反対咬合(交叉咬合)になっていた部分も正常な被蓋関係になっております。
矯正治療を行なったことにより、審美的な改善はもちろん、機能的にもなり、また清掃しやすい環境を整えることができたと思います。女性の平均寿命を考えたとき、治療前の状態で70年を過ごした場合と歯列を整えた場合とでは、口腔内の安定は変わってくると思います。
奥歯の交叉咬合の問題点を以下に列挙いたします。
①咬合不良: 歯が正常なかみ合わせをしていないため、咀嚼(かみしめる)機能が妨げられます。これにより、食事の咀嚼が困難になったり、口の周りの筋肉や関節に負担がかかり、痛みや不快感が生じる場合があります。
②歯の摩耗: 歯が正常なかみ合わせをせずに重なり合うことで、歯の表面が異常な圧力や摩擦にさらされます。これにより、歯の摩耗が進行し、歯の寿命が短くなる可能性があります。
③顔の外見の影響: 交叉咬合があると、顎の形や顔の輪郭が変形する可能性があります。これにより、顔の外見に不満を感じることがあります。
これらの問題点は、個々の症例によって異なりますが、交叉咬合がある場合は早めに歯科医に相談することが重要です。