矯正治療

  • 2024.06.15

前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

  • Before

    前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

    治療前 正面

    前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

    治療前 上顎

    前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

    治療前 下顎

  • After

    前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

    治療後 正面

    前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

    治療後 上顎

    前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例

    治療後 下顎

  • Before

    • 前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例
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  • After

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    • 前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例
    • 前歯の叢生(ガタガタ)と反対咬合を矯正治療した症例
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患者 20代 女性
主訴・ニーズ 前歯の部分を矯正したい
診断名・症状 上顎叢生歯列 上下前歯部反対咬合
抜歯部位 上下左右第1小臼歯
治療内容・治療費(自費診療) 矯正治療検査 44,000円 便宜抜歯 44,000円(1歯11,000円×4) 矯正治療費 935,000円
治療費総額 1,023,000円(税込)
治療期間 2年4ヶ月
来院頻度 月1回程度
リスク・副作用 矯正歯科治療中に歯の動く痛みを生じることがあります
矯正歯科治療中に歯肉腫脹や歯肉退縮が起こることがあります
矯正歯科治療中に知覚過敏を生じることがあります
矯正歯科治療後に咬合変化が生じることがあります

【矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用へのリンク】

皆様こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。

今回は、上の前歯の部分に叢生を認め、上下の前歯の位置関係が反対になっている患者様に対して矯正治療を行なった症例をご紹介致します。

初診時の正面からの口腔内写真です。上の前歯の部分は叢生(ガタガタ)を認めます。上下の前歯の正中はずれており、また位置関係も反対になっている状態です。

前歯の噛み合わせが正常でない場合、奥歯に負担がかかりやすくなります。そのため、矯正治療を行い、前歯の噛み合わせの状態を整えることで、審美的な改善だけでなく、機能的にもよくなります。

矯正装置装着時の口腔内写真(正面)です。この症例においては、上下とも表側に装置がくる装置で矯正治療を行うこととなりました。

上顎は、正面から数えて左右の4番目の歯を抜歯しました。叢生(ガタガタ)の量が多い場合は、このように抜歯をすることでスペースを作り、歯を並べることになります。

下顎も同様に正面から4番目の歯を左右とも抜歯し、矯正治療を開始しました。

右側側方面です。

左側側方面です。

矯正治療開始1年半の口腔内写真(正面)上下の正中も揃ってきました。

上顎咬合面です。抜歯したスペースもほとんどなくなってきました。

下顎も同様にスペースがなくなってきました。

右側側方面から、上下の前歯の位置関係の改善が認められます。

左側側方面です。奥歯の位置関係も良好な状態になってきています。

治療終了時の正面からの写真です。上下の正中が揃いました。

上顎前歯部の叢生はなくなり、歯列が整いました。

抜歯したスペースはなくなり、歯列が綺麗に並びました。

上下前歯の被蓋関係(前後的・垂直的)が改善しました。

前歯から臼歯部までしっかりと咬合しているのが分かります。

前歯がしっかりと機能することで、奥歯が健康で長持ちする環境が整います。

最後にその重要性についてまとめたいと思います。

アンテリアガイダンスとは

アンテリアガイダンスとは、前歯が下顎の動きを誘導する役割を果たす機能を指します。具体的には、咬合時(かみ合わせ時)や顎の動き(前後左右の動き)において、前歯が接触し、後方の歯(臼歯)が接触しないように調整する仕組みです。

1. 臼歯への負担軽減

アンテリアガイダンスにより、咀嚼や顎の動きの際に前歯がまず接触することで、臼歯にかかる負担を軽減します。臼歯は食べ物を噛み砕く役割を持っているため、すでに大きな力がかかります。さらに、誤った咬合が加わると、臼歯に過度な負担がかかり、摩耗や亀裂の原因となる可能性があります。アンテリアガイダンスにより、臼歯が過度に負担されることを防ぎます。

2. 咬合の安定

アンテリアガイダンスは、正しい咬合を維持する上で重要です。前歯が適切にガイドすることで、全体の歯のバランスが保たれ、臼歯の位置が安定します。これにより、不正咬合(かみ合わせの不整合)が原因で生じる臼歯の摩耗や痛みを防ぐことができます。

3. 歯の摩耗防止

歯の摩耗は、特に臼歯で顕著に見られる問題です。アンテリアガイダンスが適切に機能することで、臼歯が不必要にすり減ることを防ぎます。前歯がガイド役を果たし、臼歯同士の過度な接触を避けることで、摩耗の進行を遅らせることができます。

4. 顎関節の保護

アンテリアガイダンスは、顎関節(TMJ:顎関節症)の健康にも寄与します。前歯が適切に機能することで、顎の動きがスムーズになり、顎関節にかかるストレスを軽減します。これにより、顎関節症の予防や症状の軽減に役立ちます。

5. 口腔全体の健康維持

アンテリアガイダンスは、口腔全体の健康を維持するためにも重要です。前歯が適切に機能することで、臼歯だけでなく他の歯や歯周組織(歯茎や骨)も保護されます。これにより、口腔内の総合的な健康状態が向上します。

結論

アンテリアガイダンスは、臼歯を守る上で非常に重要な役割を果たします。適切なガイド機能により、臼歯への負担を軽減し、摩耗を防ぎ、咬合の安定を保つことで、口腔全体の健康を維持します。これにより、長期的に見て健康な歯と歯茎を保つことが可能になります。

矯正治療を検討されている方は、当院までお気軽にご相談ください。