- 2024.04.23
叢生歯列(乱杭歯・デコボコ)を抜歯せずに矯正治療した症例
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Before
治療前 正面
治療前 上顎
治療前 下顎
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After
治療後 正面
治療後 上顎
治療後 下顎
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Before
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After
患者 | 30代女性 |
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主訴・ニーズ | 歯並びを綺麗にしてほしい |
診断名・症状 | 叢生歯列 |
抜歯部位 | 非抜歯 |
治療内容・治療費(自費診療) | 矯正精密検査 44,000円 矯正治療 1,080,000円 |
治療費総額 | 1,124,000円 |
治療期間 | 2年半 |
来院頻度 | 月1回程度 |
リスク・副作用 |
矯正歯科治療中に歯の動く痛みを生じることがあります 矯正歯科治療中に歯肉腫脹や歯肉退縮が起こることがあります 矯正歯科治療中に知覚過敏を生じることがあります 矯正歯科治療後に咬合変化が生じることがあります |
皆様、こんにちは。まこと歯科・矯正歯科の院長をしております木村誠です。
今回の症例は、非抜歯で叢生歯列を矯正した症例をご紹介致します。
治療前の正面。左上の犬歯(向かって右側の正面から3番目の歯)がいわゆる八重歯の状態になっています。犬歯は、噛み合わせにおいて非常に重要な歯です。これがうまく機能しないと奥歯に負担がかかる可能性があります。
治療後の正面。叢生は解消され、前歯がしっかりと噛み合っているのがわかります。これにより前歯がしっかりと本来の機能を発揮し、奥歯を守れるようになります。
治療前の上顎咬合面。歯と歯が重なっている部分は非常に歯磨きが難しく、もし虫歯になった場合きちんとした治療をするのはほぼ不可能です。
治療後の咬合面。歯列は整い、この状態であれば、歯磨きがしやすくなるとともに、もし虫歯になったとしても治療もきちんとできるようになります。
叢生歯列の場合、抜歯を伴う矯正治療になることも多いですが、きちんとした診断のもと今回の症例のように叢生歯列でも抜歯をせずに矯正できる可能性もあります。
最後に叢生歯列のリスクや合併症には以下に説明致します。:
①清掃性の低下: 叢生歯列の存在は歯周疾患(歯周炎や歯周病)や虫歯のリスクを増加させる可能性があります。口腔清掃を困難にし、歯垢や食物が歯茎の下に溜まりやすくなるため、炎症や感染のリスクが高まります。
②咀嚼機能の低下: 叢生歯列が正常な歯列の機能を妨げる場合、咀嚼機能が低下し、食物をしっかりと咀嚼することが難しくなる場合があります。
③審美上の問題: 叢生歯列が見た目に現れる場合、口元の外観や笑顔の美しさに影響を与える可能性があります。これにより、自己意識や自信の低下を引き起こすことがあります。
④治療制限:一般歯科(虫歯)の治療が難しくなる可能性がある。特に歯の欠損を生じた場合しっかりとした治療ができなくなる可能性がある。
以上から叢生歯列の方は、なるべく早く矯正治療をすることをお勧めいたします。